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コラム 2008年6月30日  「GREEの逆襲」

ここのところ、GREEがおもしろい。
GREEとは、mixiのようなSNSで、
私の記憶が確かなら、mixiよりスタートは早いはずである。

それが、mixiブームに押されて会員が増えず、
さみしいSNSに落ちぶれていた。
ところが、auと連携し、
auユーザーは無条件で参加出来るようになると、
徐々に勢力を拡大し、勢力を盛り返し始めた。
また、釣りや育成などの携帯専用ゲームを早くから無料で提供し、
(アイテム購入は有料)
現在では、岸辺四郎をキャラクターにすえ、
次々とシンプルな携帯ゲームを追加し、
TVコマーシャルを打つまでに復活している。

といっても、mixiよりは会員数が少ないから、ローカル感がある。
このローカル感が心地よく、コミュニティのメンバー数もあまり増えないから、
比較的アットホームな雰囲気が漂っている。

それに対して、mixiは会員数が増えすぎ、
2ちゃんねるとまでは言わないまでも、
”顔の見えない”会員が増え、どぎつい表現も増えてきた。

おそらくmixiは、
本来の「知人と知人の知人をつなぐ場所」という目的から
少し離れ始めているようだ。

ともかく、人の輪というものには、
おのずと適正な人数というものがある。
SNSサービスを考える上で、重要なことだろう。

メンバーは多けりゃいいというものではない。
メンバーが増えすぎて、
寂れてゆくコミュニティもあるから、おもしろいものだ。


コラム 2006年6月19日  「WEB2.0?」

またまた、久しぶりになってしまったコラム。
クライアント諸氏にも「書け、書け」といわれていたが、
なかなかキーボードを打つ気にはなれず、ずるずると。。。
世の中には、ブロガーがあふれているが、
よく毎日続くものだと感心している今日この頃。

芸能人とか作家とか
ブログを書いて何かメリットがある人ばかりではなく、
一生懸命書いている人には悪いが、
誰が読むの?といったブログも頻繁に更新されている。
やはり、ネット上にあふれる「個」は、
自らのアイデンティティを探すために自己主張しているのだろう。
(意味の判らない人は、コラムをずっと読み返して下さい)

そういえば、最近wikipediaに出没していて、
荒れてしまったいくつかの項目を、整理してきた。
まあ、wikipediaもすごい!
ちゃんと記述する人も荒らす人も
その労力を惜しまない姿勢は頭が下がる。

それから、最近流行の(書いて恥ずかしい(*_*))
某SNS(ソーシャルネットワーキング)にも参加しているが、
こちらの日記やコミュニティを通した人々の交流は
「バーチャル」ではなく、「本物」になっている。

とうとうネットユーザーが、
「自由に簡単に情報発信出来る時代が来た」という事だろう。

このようにユーザー主体になったインターネット(WEB)を
「WEB2.0」などと呼んでいる人もいるが、なんだかね という感じ。
なぜなら、ネットワークは元々掲示板から始まっているといえるから、
本質的には別に大して変わってないからだ。

ただ、ホントに誰でも簡単にフツーの人々が参加するようになった。
これは大きな変化であり、変革であろう。
しかし、それゆえに、
現実と同じような人間関係の軋轢がネット上でも起こっている。
対立・仲間はずれ・疎外感・攻撃などなど・・・。
我々は新しい人々と出会うためのとても便利なツールを手に入れたが、
これらの人間同士の衝突は、
なんだかとても皮肉な光景にも見えてくる。


コラム 2005年4月13日  「インターネットとテレビは融合するか?」

「インターネットとテレビを融合して新しい楽しさを!」
まさか、2005年になってこのような言葉が
マスコミをにぎわすとは思いもしなかった。
言葉の主は、ご存じライブドアのホリエモン。
彼は判っていないのか? それとも敢えて発言しているのか?
私はこの言葉を懐かしさと恥ずかしさを併せ持った
不思議な気持ちで聞いていた。

今から10年ほど前、インターネットが世間に広がる夜明け前といった頃、
大手広告代理店、大手民間教育機関などを中心に、
「インターネットとテレビは融合しますね!もう間違いない!」
などと声高に叫んでいる人々が少なくなかった。
そのうえ、すべての取引がBtoC、BtoBで行われるようになり、
「商社など中間流通業は壊滅する」とまで”予言”されていた。

しかし現実はどうか?
ITはもちろん不可欠となり、すべての業種において活用されているが、
インターネットがすべての媒介になることはなく、
今後もその可能性はきわめて低い。
もちろん、ネット証券・ネット銀行・ネット通販など
これまでに存在しなかった業態が現れたことは
特筆すべきことはいうまでもないが。。。


さて、今回のテーマ、インターネットとテレビは融合するかということであるが、
これは融合などするわけがないというのが結論である。

インターネットとテレビは、そもそも情報の配信方法が違う。
テレビは基本的には無線であり、
同時にほぼ無限大の配信が可能である。
それに対してインターネットは有線のIPであり、
そのデータ転送には自ずと限界がある。

また、ホリエモンが言っているように、
インターネットをWEBと解釈してお話をすると、
WEBとテレビは似て非なるものであると言わざるをえない。
テレビはどちらかというと「垂れ流し」であり<受け身のメディア>である。
それに対し、WEBは自らが欲しいと思った情報を視聴する
<能動的なメディア>である。
さらに、視聴者数・配信コストを考えても、
WEBはマイノリティのメディアであり、テレビはマスのメディアである。

では、ライブドアがしきりに主張しているVOD(ビデオ・オン・デマンド)
による番組配信はどうかというと、
VODは現在も行われており、将来性は大きいが、
VODのライバルはテレビではなく、実はレンタルビデオショップなのである。

つまり、インターネット(WEB)とテレビは、
融合などできるはずはなく、
それぞれの欠点・弱点を補完しあう存在であり、
住み分けてゆくことが予想されるのである。

今、インターネット(WEB)と融合を図る必要があるメディアは、
新聞・雑誌など1週間後、翌日、あるいは1時間後に
価値が失われる紙媒体である。

インターネットがここまで普及した今、
紙媒体こそがWEBとの融合の必要に迫られている。
ただし現実問題、大手新聞社などは、
WEB上の配信でいかに採算をとるかに苦心しているようである。
どう活路を見いだすかが新聞存続の決め手になるだろう。


今回のライブドアによるニッポン放送株取得問題は、
結論からいってしまうと、
フジテレビが持っているコンテンツを巡る争いといえるだろう。
ライブドアもソフトバンクも、
フジテレビが持っているコンテンツが欲しいのだ。
このあたりのところは、過去のコラム記述している。
興味のある方は、探してみてください。



コラム 2005年1月15日  「2005年のキーワード」

気付けば1年間もコラムを追加していない・・・。
月日のたつのはなんと早いことだろうか。
私はこの1年間、いったい何をしていたかというと、
まあ色々活動を行っていたわけであるが、
その話はさておき、今年も年初恒例のキーワード予想を行いたい。

2005年のキーワードは、「エンターティメント」。
おそらくすべての業種・業態において、
このエンターティメント性が要求されてゆくだろう。
安いとか旨いとか便利だけではなく、
顧客が買い物とか食事などの行為によって、
どれほど楽しむことが出来るかで商品・サービスを選択する
傾向が強くなると予測する。

ただし、このエンターティメントは、私が常々お話ししているように、
”大衆の娯楽”ではない。大衆の娯楽という言葉自体、
死語かもしれないが、総おたく化した社会では、
このエンターティメントに関する指向も細分化している。
この流れに逆行するかのように、
がんばっているのが年末のNHK「紅白歌合戦」。
多くの視聴者を獲得したいがために、
さまざまなジャンルの歌手を集めているのはいいが、
対象が絞れていないので、
見ていて辛いものがあるし、視聴率もとれない。
年配の人は「若い歌手はよくわからない」といいい、
若者は「この演歌歌手はCD出しているの?」と疑問に思っている。
まあ、それでも視聴率34%はがんばった方だろう。
思い切って、年配層をターゲットにした方が、
意外と安定的に視聴率は取れるかもしれない。

ともかく「顧客を楽しませる」ことが要求される傾向が強くなる。
したがって、店や商品などをいかに演出するかが
成功のポイントとなることだろう。



コラム 2004年1月15日  「2004年のキーワード」

いよいよ新しい年を迎え、半月あまりが経った。
今年もITは我々の生活へ浸透してゆくだろう。
年初に当たって、重要となりえるテーマを
いくつかをピックアップしてみたいと思う。

<携帯電話のパケット代定額制の導入>
 auが携帯インターネットのパケット代定額制度を開始した。
 私が前々から述べていたように、
 ようやく携帯インターネット普及にどうしても必要な、
 使い放題・定額制サービスの一歩が開かれた。
 ただ、このサービスは携帯で見るWEBやメール送信の
 パケット情報サービスだけで、
 単純な形でのデータ通信料は含まれていない。
 つまり、携帯用のページを見たり、メールの送受信をしたり、
 着信メロディをダウンロードしたりするのは定額制だが、
 パソコンやPDAとつないで通信を行う場合は、
 定額ではないということだ。
 やはり、いずれはデータ通信においても、
 高速で定額制の通信サービスが必要だろう。

<携帯電話の高度化・PDAの高性能化・ノートパソコンの小型化>
 昨今では、ノートパソコンとデスクトップパソコンが売れる割合は、
 ほぼ同数に近づいているという。
 それほどまで、ノートパソコンは普及の度合いを強めている。
 ただ、まだまだノートパソコンは重く、バッテリーの持続時間が短い。
 かといって、PDAでは操作が難しく、機能が制限される。
 やはり、今年のひとつの方向性となると思うが、
 ノートパソコンの小型化とPDAの高度化を進める必要があるだろう。
 加えて、携帯電話の高性能化も必要だ。
 これらは、ある意味融合する必要がある。
 これは今年に限らず(今年だけでは解決しないだろうが)、
 今後の方向性となってゆくだろう。
 1つだけ具体的にあげておくと、
 携帯電話ではインターネットに接続した際の操作のやりやすさだ。
 iモードでいうところの「iメニュー」からはなれたところで、
 自由に情報検索出来るようにすることが大事だろう。

<WEBログ>←「ブログ」が一般的になりましたね。(2006年6月注釈)
 米国から遅れてやってきたWEBログ(ブロッグ)が、
 しずかに浸透してゆくだろう。
 WEBログとは、日記やリンク集などを手軽にHTMLの知識なしに
 作ることが出来るホームページで、
 現在さまざまなサイトで無料提供されている。
 しかし、ほとんどは立ち上げたものの、
 あとはほったらかしの状態が予想されるが、
 頑張る作成者は、それなりの支持を得て、
 ネット上での”オピニオンリーダー”となることが出来るであろう。
 また、ユーザーの視点で商品をセレクトしたアフィリエイトプログラムも
 注目されてゆくだろう。
 販売側の意向ではなく、
 ユーザーであり顧客である人物が推薦する商品・サービスのリンク集は、
 他の購入希望者に信頼を得ることが出来るだろう。
 「個」の持つパーソナリティが、
 さらに注目される時代になるだろう。

<燃える検索エンジンバトル>
 現在の検索エンジンの覇者はGoogleであるが、
 先日、このGoogleのエンジンを利用していたYAHOO!が、
 Googleとの提携中止を発表した。
 春頃までには独自のアルゴリズムを利用した
 ロボット型検索エンジンでのサービスを開始するという。
 どちらが検索エンジンとしてシェアを獲得するか、
 ネットビジネスを行う人々にとって非常に注目すべき動向である。
 見逃してはならない。



コラム 2003年12月5日  「2003年の終わりに」

2003年も終わりに近づくと、
2003年のヒット商品番付のような発表が
色々な企業・メディアから発表される。
それぞれが少しずつ違っていて、
またそれぞれ発表団体の思惑も絡まっていて、
それはそれでおもしろいのであるが、
ともかく今年1年を振り返る指針にはなるだろう。

さて、このような番付表を見て、いつも私がすることは、
これらリストアップされた商品・サービスをキーワードとして見立て、
自分はこれらのキーワードに今年一年、
どのように関わったかを振り返ることにしている。
具体的にいえば、
購入した・実際に行ってみた・パンフレットを集めてみた・
サービスを受けてみた、見た・聞いた・ネットで調べてみたなどである。

昨今の厳しい経済情勢を勝ち抜くには、
時代の声でもあるキーワードのうち、
せめて半分くらいは何らかの関わりを持っていたいものだ。
自分を無理に時代に合わせる必要もないが、
時代の流れはつかんでおく必要はあるだろう。

年末の忙しいときだが、
ぜひ、読者の方々には、
ゆっくりと今年一年を振り返ることをおすすめしたい。



コラム 2003年12月5日  「音楽配信の未来像」

PtoPネットワークシステムを利用した
ファイル交換・共有システム「Winny」を利用し、
違法にソフトを配信していたとして、2名の逮捕者が出た。
ファイル交換ソフト利用者の逮捕は、
「WinMX」の利用者以来、久々のことだ。

音楽業界、ソフト業界にとって、
このWinnyの利用者が50万人もいるという事実は、
憂慮に耐えない事態であり、もちろん違法な行為なので、
なんとかネット利用者には、
このような行為を是非とも辞めて頂きたいものではあるが、
誤解を恐れずに書くことにすれば、
音楽などのソフトを簡単に(出来れば無料で)
ダウンロードできるというシステムは、
消費者を商品・サービスの購入へ導く手段も隠されている。

すなわち、音楽ソフトの場合、
聞いてはみたいが
お金を出して買うほどではない
という楽曲は少なくないと思う。
あるいは、懐かしい曲を聴いてみたくなったけれど、
お金を出してまで買いたくない、あるいは売ってない
ということも少なくないだろう。
そんな時、無料で簡単にそんな楽曲が聞くことが出来て、
あらためてその楽曲の良さに気づき、
「今度ライブに行ってみよう」
「良い音質で聞きたいからCDを買おう」
「全曲BOX・CDが出るからまとめて買おう」
という動きに導くことも可能である。

現在、昭和ブームなどと呼ばれ、
リバイバルやアンテークものがちょっとしたブームだが、
悪名高きファイル交換システム「Winny」や「winMX」などの
”効果”も無視出来ないのではないだろうか。
「Winny」や「winMX」には、
昔懐かしい曲やマニアックな曲も多く含まれていると聞いている。

我が国では、いまだこれといった音楽配信の
ビジネスモデルを確立していない。
今回お話ししたことが、ひとつのカギとなると思うが、いかがだろうか?




コラム 2003年8月29日  「阪神タイガース優勝の陰で」

さて、今日2003年8月29日現在、
阪神タイガースはマジックを16とし、
ほぼ優勝が間違いない状態となった。
しかし、その陰でインターネットを媒介として、
静かにひとつの運動が展開されていることをご存じだろうか?

それは、阪神タイガースのマスコット「トラッキー」の演者が、
4月の末に突然解雇されたことに端を発する。
前任者(通称Aさん)は、はでなパフォーマンスと
サービス精神旺盛なスタイルで、阪神ファン不遇の時代に、
甲子園でのお楽しみとして、球場を盛り上げてきた。
それが突然の解雇・・・。
バク転出来ない・ボールの遠投が出来ないトラッキーに、
疑問が投げかけられ、Aさん交代事件は、
あっという間にネット上を駆け回った。
それと平行して、
トラッキー交代に抗議する掲示板が2チャンネルで開かれ、
抗議サイトが次々と立ち上がり、
署名運動→阪神球団との話し合いと展開されていった。
いかにもネット的でスピード感のある活動だった。

しかし、今日現在、Aさんの復帰はなく、
Bさん、Cさんを経てDさんがトラッキーを演じている。
代表者と球団側の話し合いも不調に終わっているようである。

今回は、この運動についての論評は差し控えることにしたい。
ただ、機会があれば、これらのサイトを覗いて頂きたい。
ネットワーク社会を読み解くのキーワードのひとつがあると思う。


 私たちのトラッキーを返せ!


 トラッキーのスタッフ交代に抗議するページ

 トラッキー復活署名関東本部

 週間エキサイト トラッキー問題特集


 なお、Aさんはときどき、
 某球団で攻撃的なキャラのマスコットに扮して活躍中の模様です。


 現在Aさんは、北の方の球団で、ワルキャラをイキイキと演じておられます。
 プロレスにも出たり。。。結果的に良かったのかも。(2006年6月注釈)



コラム 2003年3月28日  「反戦運動とネットワーク社会」

私はこれまでに、インターネットを通じたネットワーク社会は、
マスメディアや政治を通さない世論の形成を可能にする述べてきたが、
ここへ来てそれが現実のものとなった。
それは、米英のイラク攻撃に対する世界的な反対運動の高まりだ。
この盛り上がりはある意味、これまでの常識からすると異常だろう。
なぜなら、まだ戦闘も始まっていない段階から
世界同時進行で大規模なデモが起こった。
その規模はかつてのベトナム戦争の反戦運動を上回るという。

ベトナム戦争の反戦運動が広がった理由は、
戦闘が泥沼化してゆく中で、
生々しい悲惨な状況がTVなどを通じて放送され、
それが強烈なインパクトになったといわれており、
大規模な運動が起こるまで開戦から数年掛かっている。

ところが今回はどうだろう。
宗教、民族、地域の違いを超えて、
唐突・急速に世界各地に広がった印象だ。

当然、これにはインターネットの力が大きいと言わざるを得ない。
さまざまなサイトで行われる反戦メッセージ、
掲示板などによる戦争に対するディスカッションを通じて、
一気に拡大することが出来たのであろう。
また、デモが開催される日時や参加方法などが、
ネットを通じて告知されたことも大きい。
インターネットがなければ、
このような告知を多くの人々が目にすることは難しいだろう。

ただ、今回の私の趣旨は、
この反戦運動を賛美するものでも、非難するものでもない。
ネットワーク社会は、
マスメディアや政治を通さない世論の形成が可能になった
ということを述べたいだけである。

すなわち、そのようにできあがった世論が正しいのか、
正しくないかは関係がない。
危険な思想だって、このようなネットワーク社会で熟成されやすくなる。
あるいは、インターネット戦略にたけた人物や団体が、
その規模は別として、自分たちの思想を信奉する人々の
ネットワークを構築することも容易だろう。

人々が民族・宗教・地域を越えて、
「個」と「個」が直接につながるネットワーク社会はすばらしい。
だが、その背中合わせには、
恐ろしい危険もはらんでいることを、我々は自覚しなければならない。




コラム 2003年3月7日  「掛け算の時代」

昔から集団の力を表す例え話として、
1+1は2ではなく3にも4にもなるなどといわれている。
ビジネスの世界においても、力の強くない企業や個人がグループとなり、
大きな勢力となって成功した例は数多くあるだろう。
最近でも、町の小さな電気屋さんが集団で仕入れを行い、
量販店に対抗できる値段を実現している例もある。

だが、ことネットショップに関する限り、そう簡単にはいかない。
たとえば現在も数多く存在するさびれたショッピングモールだ。
私はよく地方の商工会、商工会議所の方々にご指導もするので、
とりわけよく目にするのだが、
残念ながら、地域振興を目的として作られたサイトが
繁盛している例は本当に少ない。
そのようなサイトでは、確かに数多くのショップが参加しているが、
ほとんどのショップが中途半端で、商品数も少なく、
またやる気・活気といったものが感じられない。
当然、長らく更新されたような後もない。

私はこのようなサイトをみるたびにこんなお話をすることにしている。
「今のビジネスにおいては、1+1は2ではありません。
今は掛け算の時代です。
たとえば、1と1と1のショップがあれば、それは1にしかなりません。
3×3×3の企業がそろってこそ9になるし、
10×10×10の企業がそろえば1000にもなるのです。
1にも満たないショップが混じれば、
3×1×0.2で<1(0.6)>にも満たない点数になってしまいます。」

おわかりいただけるだろうか?
つまり、モールはかなりの力を持ったショップが集まってこそ、
大きな力を発揮するのである。
その一番の例は、現在の状況では「逸品コム」だろう。
力のない、あるいはやるきのないショップがいくら集まっても、
足を引っ張り合うだけなのである。
厳しいようだが、心当たりのある方は参考にしていただきたい。

ところで、この「掛け算の理論」は、
現在さまざななビジネス状況においても通用するだろう。
私の自宅の近くにあるショッピングセンターは、
誕生して20年以上になるが、
空き店舗が目立ち、集客にも苦しんでいる。
ショップをよく観察してみると、
確かに積極的に投資を行い最新の内装を施してはいるショップも数店あるが、
昔ながらのスタイルを貫き通し、
70年代を思わせるようなディスプレイで
アンティークにもならない雰囲気を漂わせているショップが少なくない。
これでは、いくら数店ががんばっても、
10×10×1×0.1×0.1×0.1で、
このショッピングモールの答え(総合力)は0.1だ。
衰退して行くのもしかたがないだろう。

この理論は人材に対しても有効だと思う。

一度自分の身の回りを振り返って、
試しに計算してみてはいかがだろう。
以外と当てはまる例が多いかもしれない。



コラム 2003年3月7日  「flash解禁」

私はこれまで、ネット通販のサイトには、
flashなどの余計な装飾は必要ないと一貫して申し上げてきた。
基本姿勢は変わってはいないが、
flashの普及、一般化、ブロードバンドの普及による
ネット接続の高速化とネット接続の長時間化を考えると、
そろそろページの飾りとしてflashの導入してもいい時期に来たように思う。
同じくポインタを指せばメニューがでてくる ポップアップメニューも
もうそろそろいいだろう。

ただ、コマンドバーがすべてflashになっているサイトがあるが、あれはいけない。
万が一、訪問者がflashプレーヤーを
持っていなければすべて終わりである。
また、ブロードバンドが普及したといっても、
まだ1000万回線契約程度である。
その他の人々の多くは、いまだダイアルアップである。
したがって、万が一表示されなくても、
大きな問題とならない装飾部分からflash化して行けばいいだろう。
自分でサイトづくりもされているからなら、
今から勉強を始めても十分だ。
わかってしまえばそんなに基本操作は難しくないので、
結構楽しめるだろう。




コラム 2003年1月1日  「優しいIT」

先日、今年70歳になる知人の元に
クレジットカード会社から郵便が届いた。
どのような内容だったかというと、
クレジットの暗証番号が、
容易に推測されるので変更して欲しいという内容だった。
その手紙には、その変更方法が書かれていたが、
それは電話の自動応答システムによるものだった。
だが、知人にはその方法が判らなかった。
とりあえずは電話をしたようだが、
何かテープが喋っているが、
何を言っているのかよくわからなかったそうだ。
そこで、私に相談してきたのだが、
私はその手紙を読んで大いに疑問に思った。
まず、クレジット会社によっては、この電話自動応答システム以外では、
暗証番号の変更ができなくなっていた。
また、もし期日までに変更しなければ、
クレジット会社側で暗証番号を勝手に割り振ると書かれていた。
要するに、電話自動応答システムが理解できない人は
「切り捨てます」という意味なのである。
クレジット会社も人件費等の経費を抑えるため、
あるいは暗証番号変更の責任を利用者に押しつけるために、
このようなシステムを採用したのであろうが、
果たして判らない人は、知りませんというスタンスで良いものだろうか?

この電話自動応答システムもITとするのなら、
ITは真に我々の生活を便利に豊かにするものではならないと思う。
理解できない人々を切り捨てる道具にしてはならない。

したがって、私は「優しいIT」というキーワードを提唱したい。
できる限り、誰でもわかりやすい、そして操作のしやすい
ITサービス、コンテンツの提供をするべきだろう。
それがIT社会の健全な発展と、利用者の増加を生むはずである。

ちなみに、ひとつ具体例を挙げておくと、
サイトにおける字の大きさの問題がある。
昨今はデザインを気にするあまり、小さなサイズの文字で固定し、
ブラウザ側で大きくしようとしても大きくならないサイトが増えたが、
老年者にとっては、それは見にくいだけの話である。
サイトのデザインにも、そんな人たちに対する
心配りというものが必要だ。

日本はいま、明らかに老人人口が割合が大きくなる
「老人大国」に向かっているのである。




コラム 2002年10月4日  「第3世代携帯電話の憂鬱」

第三世代携帯電話は、
我々が「IMT−2000のすべて」(ぱる出版)で懸念していたように、
世界的な普及は足踏み状態となっている。
とりわけW−CDMA陣営は、
いまだドコモ・FOMAのみのサービスという状態だ。

そのような状態の中、
cdmaOneからのヴァージョンアップ的に移行できる
cdma2000の健闘が目を引く。
我が国でも、2002年8月末で
auのcdma20001xの利用者が214万台、
ドコモのFOMAの利用者が13万台と
cdma2000の普及が圧倒的である。
ただ、これはauのcdma20001xが支持されたというよりも、
cdmaOneが自然な形でcdma20001xに移行している結果といえるだろう。

どちらにしろ、現在の多くのユーザーは、
第三世代的な高速データ通信を利用した機能・サービスというよりも、
これまでのメールを中心とした文字情報、
本来携帯とは関係のないデジカメなどの機能、
デザインのカッコよさを求めていると考えるべきだろう。
高速化された携帯インターネットは
動画配信・テレビ電話などを可能にするが、
高額なデータ通信料と小さな画面では、
よほど特殊な事情がないかぎり、その利用は拡大しないだろう。

やはり、月額5000円程度のデータ通信使い放題と
高速データ通信を生かしたキラーコンテンツの登場が必要だ。
FOMAは利用者も少ないのだから、
思い切ってデータ通信使い放題定額制にすればどうかと思うのだが・・・。

パケット定額はほぼ実現しましたが、
データ通信定額は何とかPHS(ウィルコム)が実現してくれましたね。
まあ、遅いですけど。(2006年6月注釈)




コラム 2002年7月19日  「中国からのスパムメール」

最近、中国からのメールが増えた。
といっても中国にいる友人からのメールではない。
おそらく何かの広告だと思うのだが、
中国語がわからない私にとっては単なるスパムメールでしかない
(日本人が中国語を理解できるとでも思っているのだろうか・・・)。
それも、本文の送信ではなく、
テストの文章もどんどん送ってくるものだからたまらない。
多い日になると、私の手元に数十件のメールがやって来る。
なんどか英語で「送るな」とメールしたが、全く効果がない。

しかし、この状況は、裏を返せば、
中国のインターネットへの関心の高まりだろう。
今はまだ試行錯誤している状態だろうが、
おそろしいほど大きな人口を抱える中国のインターネットの普及は、
着々と進んでいるようだ。
したがって、我々にとっても
今は巨大な市場・中国にeビジネスで参入するチャンスだが、
いずれ中国発の日本人向けサービスが
開始される日もそう遠くないのかも知れない。
人件費の安い国だから、
びっくりするような低価格で何らかのサービスを
提供してくる可能性もあるだろう。

おちおちとはしていられない。





コラム 2002年5月10日  「力石徹とウルトラマンと仮面ライダー」

今から30年以上前、
「あしたのジョー」というボクシングを題材にした
マンガが若者の人気を捉えていた。
そして、主人公ジョーのライバル、力石徹が死んだ日(もちろんマンガ上で)、
猛烈な抗議が出版社を襲い、
ついには大規模な葬式まで開催されたという。
今から思えば、おたくの原点みたいな話だが、
この「あしたのジョー」を再掲載した
雑誌がいよいよ創刊される運びとなった。
それも星飛雄馬の「巨人の星」とのカップリングである。
おそらく、30代から50代の懐かしい世代が、
一生懸命読みふける光景が目に浮かぶ。

また、皆さんは最近ウルトラマンショーや仮面ライダーショーを
見に行かれた事があるだろうか?
ウルトラマンや仮面ライダーは子供向けと思いきや、
結構な数の大人が、カメラを抱えて押し寄せている。
時として、舞台前を大人が占拠するので、
後ろの子供が見えないというクレームが出ることもあるそうだ。

また、ウルトラマンがらみでいうと、
今春新たに発売される新作のウルトラセブンビデオシリーズに、
なんとダン(セブンの地球人としての仮の姿)が登場しない。
まったく別人の若者が変身するらしい。
掲示板などをみると、
セブンファンのマグマのような怒りが伝わってくるそうだ。
この怒れる人たちもその中心は、
かつてセブンを見ていた30代、40代である。

なぜ大の大人が・・・という感覚はもう通用しない。
時代は確実にこの方向にある。




コラム 2002年4月12日  「1億総おたく化」時代のビジネス

私は仕事の関係上、
さまざまな人からネットビジネス開業の相談を受ける。
その中で「ショッピングモールを始めたい」という方が少なくない。
私が「では、どんなショッピングモールを開きたいのですか?」
と尋ねると大抵の方は、
「楽天市場みたいなモールを目指したい」と答えるケースが多い。
さて、みなさんはどのようにお考えになるだろうか?

確かに大きなものに向かって
チャレンジャーとして立ち向かう事もいいだろう。
しかし、ネットビジネス創世記ともいえるこの時代に、
わざわざ、<ガリバー>に臨んでゆく必要があるのだろうか?

私は、これまでに、「インターネットの普及は価値観を多様化させる」と
何度となく述べて来た。つまり、人々の指向は、
おたく化・マニア化して行くのが明白である。
私はこれを「1億総おたく化」の時代と呼んでいるが、
この時代においては、付加価値というものが
ビジネスにおいて大きなウェートを占める。
例えば、私ならタダでもいらないガイコツの模型や
アニメのフィギュアなどを
高いお金を出して購入する人がいるし、
限定○○台という言葉に人々は敏感になり、
非常に有効なセールス方法となっている。

つまり「1億総おたく化の時代」においては、
ビジネスのトレンドはガリバーを目指よりも、
「ニッチ(隙間)」的でマニアックなビジネスを、
数多く成功させるというビジネスモデルも十分成立するだろう。

では、マニアックなビジネスのヒントはどこにあるのかというと、
その答えはみなさんご自身の中にある。
だれでも、ひとつぐらいはマニア的な要素(これだけは詳しいとか、
昔から何かをコレクションしているといった事)を持っているはずである。
まず、そこから次のビジネスを考えてはいかがだろうか。
マニアの気持ちはマニアにしか判らない。
お金を使うマニアになるか、お金をかせぐマニアになるか、
それはあなた次第である。

(注意)
厳密に言うと、マニアとおたくは異なりますが、
このコラムでは同等に扱いました。




コラム 2002年3月1日  さよならアコシス

アコシスというインターネットクレジットをご存じだろうか?
多くの人が知っているのなら、
こんな事にはならなかったろうが、
残念な事にこの3月でサービスを停止する。
アコシスが誕生したのは、いまから5年ほど前になると思うが、
当時はインターネット上での優れた決済方法はどのようなものか、
皆模索している時代であった。
そんな時に、このアコシスという決済方法は誕生した。
そのシステムは、独自のセキュィティ暗号システムを用い、
なれるまで少し面倒ではあるが、非常に優れたシステムであったと思う。
また同様のsmashに比べて、かなり安い手数料体系でもあった。
運営するアコムも当初は真剣で、
新聞全面広告を使って加盟店の一覧を掲載したり、
新規会員には、2000円のクーポンプレゼントまで行っていた。
しかし、それでも、会員数は延びず、数万にとどまった模様だ。
やはり、書類に印鑑をついて提出し、
改めてアコシスの会員にならなければいけない点が
ネックとなったのであろう。
これが、プロバイダーでもないアコムの弱点であった。
アコシスの加盟店担当者も、
途中までは「公称・会員3万人」と教えてくれたが、
いずれ「発表出来ない」というコメントに変わってしまった。

今後は、やはりクレジット決済の中心は、
VISA、JCBなどの元々多くの人が持っている
クレジットになって行くだろう。
私が著書「インターネット通販の始め方・儲け方」で提案していた、
アコシスと同様の仕組みでVISA・JCBが使えるシステムが、
ようやく現実のものとなってきた。
ヤマト運輸が行っているクロネコペイメント、
イオンクレジットサービスが行っているイオンレジがそうだ。
これらの方法も、
顧客が慣れるまでに少し時間が掛かるだろうが、
徐々に普及して行くことだろう。

ともかく、アコシスもインターネット通販創生期において
ひとつの役割を担ったと思う。
プロバイダーが運営している訳でもない
全くの独立系インターネットクレジットとしてサービスを開始した
アコムのチャレンジ精神には拍手を送りたい。

さよなら、アコシス・・・。




VOICEコラム 2002年2月8日  コンテンツと懐メロ

<内容>懐メロとeビジネスの関係

<ファイル形式>.wmaファイル

<Player>Microsoft Media Player が必要。
           

         コラムを聴く(約5分/1.14MB)

 




コラム 2002年1月11日  コンテンツを語る<6> インパクの失敗

インターネットとは何か? という質問には、
私は「インターネットとは情報を探すツールです」と答えるようにしている。
何をいまさらと思われる方々も多いと思うが、
実際のところ、これを判っていないWEBマスターが少なくない。

その顕著な例が、インパクの失敗だろう。
インパクは昨年の1月1日、e-JAPAN構想の旗のもと、
政府主導で始まった、インターネット上の博覧会であるが、
編集長であった糸井重里氏も50点と総括するほどの、
ひどい出来映えであった。

確かに参加企業、地方自治体などが作るサイトは
デザインが美しく、非常に凝っていた。
FlashやShockwaveのオンパレードで、
新しいWEBデザインの可能性を見いだした功績は大きい。
だが、エンターティメント性を重要視したあまり、
情報提供という面が、
おきざりになってしまった。
例えば、ある地方自治体のサイトでは、
世界の花に関する情報提供を行っていたが、
それがクイズ形式になっており、
知りたい・欲しい情報になかなかたどり着けない。
こんなサイトに人々が集まらないのは、当たり前の事である。
花に興味がある人は、
クイズに参加したいのではなく、知りたい情報をまず閲覧したいのである。

また、娯楽性を追求するのも結構な事だが、
サイトで出来るゲームは、
家庭用ビデオゲームが一般的に普及している昨今、
訪問者を満足させられる
レベルに達しているものはほとんどなかった。
シンプルなゲームであっても、それほどゲーム作りは易しいものではない。

インパクの中でも、
トヨタ自動車のサイトは人気があったそうだが、
自社の自動車の歴史を、
データベース的に整理していて大変見やすかった。
商行為は不可といわれていたのに、
なぜこの内容がパスしたのか、少し疑問が残るが、
このサイトは、情報を探すという
インターネット本来の目的に合致していたのであろう。
だからこそ、人気があったのだと思う。

インパクは昨年の12月31日、静かに閉幕した。
それすらも話題にならないほど、さみしい幕引きだった。
結局、喜んだのは、
その可能性を示す事が出来た
flashやShockwaveの製造元である
Macromedia社だけという事にはならぬよう、
この失敗を糧にするべきだろう。




コラム 2001年12月21日  コンテンツを語る<5> 森田童子

森田童子という女性のシンガーソングライターをご存じだろうか?
70年代中頃にデビューし、80年代のはじめにその活動を終えた
「幻の歌手」である。
というよりも、今から7、8年前にTBS系で放送されたドラマ
「高校教師」の主題歌、挿入歌を唄っていた歌手といった方が
ご理解いただけるかもしれない。

彼女は70年代安保闘争に端を発した
学生運動にその青春を掛けた若者達の挫折と
すぐ隣にある「死」を唄う。
したがって、その歌は、ひたすらに暗く、重く、何の救いもない。
だが、彼女の舌足らずの甘えた歌声が、
癒しとなって、聞き手の心の中に入って行く。

今、もしこの森田童子を聞こうと思っても、
残念ながら、CDはすべて廃盤となっている。
そのせいもあり、
Yahooオークションなどでは、
驚くような高値で落札されている。

今、有料の音楽データ配信が盛んに開始されているが、
どうも、もうひとつうまくいっている感じはない。
それは、無料音楽データ交換サイトの影響もあるが、
曲を、1曲1曲で考えすぎなのではないだろうか。
森田童子のような隠れた人気のある歌手の曲を
アルバム単位で配信をすれば、
また新たな需要が生まれるはずである。
例えば、古いアルバム全曲で1,000円から1,500円位なら、
私も欲しいタイトルがたくさんある。

このように
コンテンツを発信する場合、
新しいものばかりにとらわれるのではなく、
古いものから掘り起こす、といったスタンスも必要ではないだろうか。




コラム 2001年12月7日  コンテンツを語る<4> 横浜とヤクルト

プロ野球ファンの方ならご存じと思うが、
横浜の筆頭株主がマルハからニッポン放送に変更になると発表後、
読売の渡辺オーナーらの「野球協定違反だ」との声に押され、
すったもんだの挙げ句、とうとう株式譲渡は成立しなかった。

これは、ニッポン放送が所属するフジサンケイグループの
フジテレビがヤクルトの株式を20%を所有していたため、
1つの企業が複数の球団の株式を握ることを禁止している協定に
違反するためだ。

この出来事を、コンテンツを巡る争いと考えればよくわかる。
つまり、プロ野球の球団を持つという事は、
プロ野球というコンテンツを握る事になるのだ。
当然野球中継の権利を取得できるし、
また、所属する選手たちも、育て方によっては貴重なコンテンツになる。
オフシーズンに活躍するプロ野球選手の
タレント活動をみても判るだろう。

現在、フジテレビはヤクルトを全面的にバックアップし、
珍プレー集でもヤクルト選手の露出が多く、
バラエティ番組などでも、ヤクルトの選手を多用しているが、
これは、ヤクルトというコンテンツを育てたいという意志に他ならないだろう。
巨人の渡辺オーナーは、騒動の最中、
「フジテレビがヤクルトの株式を売却すればよい」などと発言していたが、
ここまで大切に育てて来たコンテンツを、フジテレビが離す訳がない。
ニッポン放送の横浜獲得断念は、妥当な判断なのだろう。

いうまでもなく、メディアに育てられた最大のコンテンツは巨人であるが、
どちらにしろ、人気が下降気味とはいえ、
まだまだプロ野球は貴重なコンテンツなのである。

 




コラム 2001年11月16日  コンテンツを語る<3> 日本の男子プロゴルフ

今、世界のプロゴルフ界はある意味新しい流れを作り出している。
それは、タイガーウッズの登場により、
これまでゴルフとは縁がなかった人々に
ゴルフに関する興味を抱かせる事が出来たからだ。
とりわけ米国では、タイガーウッズの登場以来、
TVの視聴率は跳ね上がり、トーナメント観戦者も増加している。
また、NIKEなどとの契約では、
これまでのゴルファーでは、
考えられないような高額での契約を結んでいる。
いってみれば、米国ではプロゴルフがメジャーリーグやNBA並の
スポーツになったと言ってもいいかも知れない。

振り返って日本はどうだろうか?
長引く不況のせいもあり、賞金総額が下がり、
どうも盛り上がりに欠ける。
また、カリスマ性をもっていた尾崎将司、青木功といった選手も力が衰え、
かれらの活躍は今後期待出来ないだろう。
では、若い選手はどうかというと、
今年は伊沢利光が健闘し、
丸山茂樹が米国ツアーで優勝を飾ったものの、
残念ながら、
尾崎、青木といった選手ほどのカリスマ性を彼らは持っていない。
また、相も変わらず、聞いたことのないような外国人選手が、
あっさり優勝を飾るというようなケースも少なくない。
これでは、日本のツアーのレベルは
いったいどの程度なのかと首を傾げざるを得ない。
また、世界のトーナメントが自由に見ることが出来るようになった昨今、
日本のトーナメントのレベルが余計に目についてしまう。

このままでは、日本の男子プロゴルフは、
コンテンツとしての値打ちを失ってゆくだけだろう。

その対策として考えられるのは、
魅力あるコンテンツに魅せる工夫だろう。
例えば、現在のTV放送はほとんどが録画だが、
これでは、放送時間を考えれば、
この試合の結末はどうなるか容易に想像がつく。
結果が分からないからこそ、スポーツ中継はおもしろいのだ。
また、米国・欧州ツアーに比べ、WEBサイトでの情報も少ない。
プレイヤーひとりひとりの魅力を掘り下げるような情報も欲しいものだ。

これからは、ブロードバンドを含め、メディアが増えてゆく。
明らかにコンテンツは不足するのであるから、
日本のゴルフ界にとってもチャンスだろう。

「元ゴルフファン」として、
私も日本ゴルフ界の今後の飛躍を期待したい。




コラム 2001年11月2日  コンテンツを語る<2> メールマガジン

読まれた方もいると思うが、
ちょうど先日、光文社の週間DIAS11.05号に、
有料メルマガに関するコメントを寄せたので、
今回はメルマガについてお話ししたい。

いきなり違う話で恐縮だが、
私は結構、服を買うのが好きなので、
季節の変わり目になると、所かまわずSHOP巡りをする。
どんなSHOPを回るかというと、
百貨店やショッピングモールなどに入店している
キャラクターズ系のSHOPが多い。
だが、最近の店員の態度が気に入らない。

私がふらりと店に入ると、
「カモがねぎしょってやって来た」と思うのだろうか、
すぐに横につき、ひとつの服に興味を持とうものなら、
聞きもしていないのに、早口で一方的に説明を始める。
これはゆっくり服を探そうと思っている私には拷問的な事で、
こんな話を聞かされるだけでうんざりする。
そして、ついには勝手に私の持っている荷物を取り上げ、
さっさとその服を広げて鏡の前に立つように促すのである。
私は一気にたくさんの店を回るが、
だいたいどの店も同じような接客である。
なじみの店でも同じように扱われるので、閉口する。
この不況下で服が売れないというのは判るが、
こんな接客をされたら、だんだんSHOPに行くだけでも面倒になる。

つまりこんな接客は私にとっては、逆効果だ。
こんな接客をされると、たいていイヤになって買うことはない。
こんな接客方法が万人に通用する位なら、楽なものだ。
お客に声を掛けるにしろ、そのタイミングというものがあるし、
お客が聞きたいことに対して、答えそして服を勧める。
これがよい接客方法ではないだろうか。

メールマガジンも同じ事で、
送り先の会員・顧客が本当に求めている情報を送るというのが原則で、
「とりあえず送っておこう」とか、
「とにかく買って下さい。うちの商品はすごいんです」と
いうメッセージだけでは、逆効果になるだろう。
iモードのスパムメールの氾濫以来、
メルマガに対する一般の方の見方が厳しくなったように思う。
「珍しいな」から「余計なものは煩わしい」という視線に変わったようだ。

これは無料・有料を問わず言えることで、
とりわけ有料の場合は、内容が読者のニーズに合ったものでないと、

あっさり見捨てられてしまうだろう。



コラム 2001年10月19日  コンテンツを語る<1> 懐かしのメロディ

これからシリーズで、さまざまなコンテンツの将来性について
語って行きたいと思う。
今後明らかなのは、絶対的なコンテンツ不足だ。
ブロードバンドを含め、メディアは様々に多様化するが、
肝心なのはそのメディアに流すソフトが足らないという事だ。
それは現在のCSやBSを見ても判るだろう。
CSのチャンネルはまだまだ空いているし、
放送しているチャンネルでも再放送が目立つ。
(採算の問題もあるだろうが)
要するに、今後メディアビジネスにおいて、
「コンテンツを握ったものが勝つ」といえるだろう。
あるいは、自ら優秀な「コンテンツ」になる事が出来れば、まさに「勝ち」だ。

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第1回目の今回は、「懐かしのメロディ」について考えたい。
先日、なにげなくTVをつけていたら、
NHKで放送されていた懐メロの番組が目に入った。
私もこれ位の年齢になると(まだまだ若いが)、
何曲かは「懐かしいなあ」と感慨に耽ってしまう曲があった。
とりわけ80年代の曲にはノスタルジーを覚えた。
番組では、当然オリジナルの歌手が唄う訳であるが、
残念なことに、ヒットした当時とは少し違う唄い方をする歌手が多かった。
少し変な間を入れてみたり、わざとずらして唄ってみたり、
妙に遅らせて唄ってみたり・・・。
(とりわけ某元アイドル歌手の歌はひどかった。
さわやかな卒業を控えた学生の失恋の歌なのに、
どろどろとした演歌のような歌に仕上がっていた)

おそらく懐メロの番組を見ている人々は、
その曲がヒットした時代を思い出しながら、
その歌をオリジナル歌手の歌声と共に、
口ずさんでみる、あるいは声に出さなくても心の中で唄ってみる、
といった楽しみ方をしていると思う。
それなのに、肝心の歌手が違う唄い方をすれば、
これは違和感を覚える以外、なにものでもない。
(もちろん歌詞もテロップで流れているのに、である)

歌手にしてみれば、もう何百回となく唄った歌であろうと思う。
少しは変化をつけて唄ってみたい、
あるいは今の自分として表現したいという気持ちは判る。
だが、せめて懐メロの番組の時だけでも
オリジナルに近い形で唄って欲しいと思う。

「懐メロ」も今後大いに期待されるコンテンツだ。
小さなライブハウス、あるいはライブハウスともいえない小さな飲食店でも、
昔のアーティストがライブを開くというスタイルが定着してきた。
歌い手と聴き手のミスマッチを少なくすれば、
さらに有望なコンテンツになる可能性があるだろう。



コラム 2001年9月21日  ネットワーク社会は新たなテロを引き起こす?

9月11日、米国で悲劇的なテロ事件が起きた。
まるで映画の1シーンのような光景を、
私はテレビを通してほとんどLIVE中継で見た。
実際には起こってはならない事が、現実のものとなってしまった瞬間だった。
このテロによって、被害にあわれた方々には、
心よりお見舞いを申し上げます。
特にお亡くなりになられた方、
そのご家族には、心よりお悔やみを申し上げます。

さて、ネットワーク社会の発展の中で、
人々は「個」として活動するという話をちょうど前回したと思う。
もちろんこれは、人々は国という概念を越えて、
さまざなテーマに応じてグループ化する事を意味している。
この作用が良い方向に向けば、
世界の大衆が直に参加する世論の形成や、
消費者に役立つデータベースの構築などに発展するだろうが、
これが悪い方向に進めば、
カルト的集団を成長させることを大いに手助けする事になる。
つまり、このカルト的集団が、テロ集団になり得るのである。
今遡上にのぼっているイスラム原理主義も、
一種のカルト的集団とみる事が出来るだろう。

かれらが、イスラム世界を中心に広がった人的ネットワークの構築に
どれほどインターネットを利用しているか想像の域を出ない。
しかしながら、
インターネットなしに10年で人的ネットワークを構築出来たとするなら、
インターネットを利用すれば、
おそらくその半分以下の期間で、
現在の人的ネットワークを構築できたと思う。

今後このような集団が、インターネットをも利用して、
登場し増殖してゆくことは容易に想像がつく。
一般の人々にとってはやっかないな問題だが、
これを阻止する手段はないと考えた方がよい。
なぜなら、ブロードバンドの発展は、ホームサーバ時代の幕を開ける。
すべてのパソコンが、世界に情報発信できるサーバになるわけだ。
現在、サーバ管理会社が
社会悪的な情報を削除する責任を負わされているが、
その方法もまもなく、それほど意味がないものになってゆく。

ちょうど、音楽交換のグヌーテラを規制できないように。
我々はITの発展で、一言でいえば「時代が変わった」のだと
自覚せざるを得ない。
このことを踏まえて、我々の生活の安全性を考えなければならないだろう。

最後に一言付け加えるなら、
あなたが何かの興味につられて、
ひとつのコミュニティサイトに参加していたとしよう。
あなたは何気なく参加しているつもりでも、
第3者からみれば、それはカルト集団かも知れない。
ネットワーク社会は、世界中の人々の
新たなコミュニティを形成する効果があるとともに、
新たな対立軸を生み出す危険性もあることを、
深く自覚しなければならない。



コラム 2001年8月10日  IT革命の行方

IT革命と言われて久しい。
最近ではITバブルがはじけたといわれ、
アンチIT革命を唱える人まで登場し始めた。
では、IT革命は終わったのか、というと決してそんな事はない。

私は元々、この情報技術の急速な発展を2つの側面から捉えていた。
ひとつはビジネスユースを中心とした「情報の共有化」である。
これには、企業内での顧客情報・社員情報・経営方針情報・
生産在庫情報・採用情報、
企業間での生産・受注・発注情報(SCM サプライチェーン・マネジメント)、
企業顧客間のCRM(Customer Relationship Manegement)などが
該当するだろう。
そしてもうひとつの側面は、「ネットワーク社会の構築」であろう。
個人個人がこれまでの組織・グループから飛び出し、
「個」として動き回り、情報を収集・発信するようになるということだ。
「個」はテーマ毎にグループ化し、ネット上における世論を作り出す。
さらに、そこでは時としてオピニオンリーダーが登場し、
大きな影響力を持つ可能性すらある。
この現象は我々の生活そのものであるところの「文化」を変化させるだろう。

前者は景気動向の問題でその投資額により
進行状況が左右されることもあるだろうが、
後者はそれに関係なく、さら広がりをみせるだろう。
つまり、ITバブルがはじけようが、ドットコム企業が倒産しようが、
「IT革命」は進んでゆくのである。

この2つの側面を見ながら「IT革命」を捉えないと、
大きく時代のトレンドを見誤ることになる。

ブログ・SNSの発展と参加者の増加によって、
ほぼこの姿が見えてきましたね。(2006年6月注釈)



コラム 2001年5月25日  レンタルサーバー業者失踪事件

事件が起こってから約1年がすぎた。

阪神間で格安レンタルサーバ取り次ぎ事業を行っていた
Tという個人事業者が失踪した。
彼はレンタル代金をサーバ会社に支払っていなかったので、
Tを通してレンタルサーバを借りていた人々はそのデータを失い、
独自ドメインをTから取得していた人々は、そのDNS情報が
判らなくなり、自分のドメインを利用できないという事態に陥った。
Tの無責任さといえばそれまでだが、
現在激しい低価格競争を続けているレンタルサーバ業界で、
またこのような事態が起こらないとは限らない。
実は私はこのTという人物と何度か電話で話をしたことがあり、
一時期はこのTからレンタルサーバを借りようかと
検討していた時期があり、いまから思うとぞっとしている。

この事件から学べることは、
レンタルサーバは安いからといって
簡単に飛びつかないことだろう。
いったん借りると通常は長いつきあいになるので、
真に信頼できる業者を選択する必要があるといえる。

尚、現在この事件は、
あるソフト関係企業の方がボランティアとして活動し、
ドメインの復旧作業に取り組んでいる。



コラム 2001年5月11日  P2Pの普及で音楽は大衆の手に戻る?

ナップスター、グヌーテラなど音楽データ・画像交換を行う
P2P(Peer to Peer 仲間から仲間へ)が普及を開始して久しい。
ここへきてナップスターの有料化、著作権透かしのあるデータの
排除などが行われるようであるが、
おそらく「データベースは共有化するべき」という
考え方に基づくP2Pの流れは止まらないだろう。
とりわけグヌーテラを支える人々には熱心な方が多いようで、
自分たちの主義主張のためにある意味戦っているように見える。
「著作権vsデータの共有化」の賛否は別の機会として、
今回は今後の音楽の行方について考えたいと思う。

まず、音楽業界には著作権を守るという大儀名分はあるが、
おそらく音楽データ交換の流れは止められないだろう。
いずれ、
・有料化してその対価を得る。
・データ交換を容認し、宣伝の一環として考える。
 ビジネスとしてはコンサート、グッズの販売、ビデオクリップの販売に
 移行させる。
などの流れになるだろう。

また、このような考え方もある。
もともと音楽とは宮廷音楽として発展した
いわゆるクラシック音楽をのぞいて、
一般大衆のものであった。
祭りの時やお祝い・宴会、作業の時などに
皆で歌い、楽しむものであった。
その中でも皆に好かれる歌は

自然に流行し、誰かが付け加え、また廃れていくものであった。
おそらく誰が作詩したとか、だれが作曲したとか
誰がPRODUCEしたとか、宣伝にいくら掛けたとか、
まったく関係がないものであった。
振り返って現在をみれば、
インターネットの普及は
自分の作品発表を容易にした。
作品を発表出来るサイトも次々に登場し、
誰でも手軽にアーティストとして「デビュー」出来る。
そしてデータの共有化が容認される社会になれば、
ふたたび、音楽は大衆の手に戻るかもしれない。
誰が作った、誰が歌っているなどに関係なく、
本当によい歌がネットの口コミを通じて流行する日も、
そう遠い日のことではないのかも知れない。




コラム 2001年4月26日  検索エンジンよどこへ行く?

とうとう最後の砦となっていた、
大手のディレクトリ型検索エンジン・NTTディレクトリが
この6月で姿を消すことになった。
おそらくページが膨大になり、登録管理作業が
大変なのであろう。
新しく有料の検索エンジン?サービスを開始するようだが、
これまで蓄積されたデータは、
いっさい反映されないという。
YAHOOはすでに純粋な検索エンジンとしての
役目を放棄している現在、
ページ検索は、あのやたらヒット数の多いロボット型検索エンジンが
主流になるだろう。
ただ、ここへ来て、さまざまな検索エンジンが登場してきた。
例えばALL ABOUT JAPANは、
それぞれのカテゴリーに担当者を置き、
かれらがページを選択して紹介している。
また、ブリンクフォルダでは、
パソコンのブックマークを登録し、
任意のフォルダを一般に公開出来る。
ただ、どちらも第3者の視点に頼っている点は否めない。
果たして検索エンジンは
どのようなスタイルが主流になるのか、
ひとつの転換点を迎えたといえる



コラムは随時追加して行きます。




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